砂曼荼羅の見えない美しさ
さて、上の写真のこの美しいものは何でしょう。そうです、曼荼羅です。曼荼羅とは何か?「悟りの境地や仏の教えを示すために、仏、菩薩などの像を一定の形式に従って描き並べた図絵」(大修館・明鏡)なんですね。
ってことで、この図柄一つ一つに意味があって、その経典を覚えていれば描ける。ってのは大げさかもしれませんが、すべて教えに基づいて描かれているわけですね。その図柄もいろいろあると。ちなみにこれは観音菩薩の曼荼羅だったかな。その四方はまた何を表すかによって違いますが。
さて、この曼荼羅、砂でできています。ようは一息で壊れます。こんな美しいものを!なんて考えたりもしますが、あえて形に残さないことで、その美しさを保っていられるのかと思います。砂曼荼羅の制作も修行の一環と捉えれば、それをあえて形に残す必要もないし、本当に大事なのは物ではなくて、目に見えない精神的なものなのだから、あえて残す方が愚なのかも。
だからこの砂曼荼羅、完成後には破壊して川に流します。この曼荼羅はダライ・ラマ生誕70周年イベントでのものなので、その最後は日曜になります。もし暇があれば砂曼荼羅、一度ご覧あれ。