不動産作家による【人生の漆塗り日記】

不動産もFXも生涯学習。 建築も人生の質(QOL)も地盤、基礎作りから。

さぶから学ぶ現代の生き方



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 主人公は「さぶ」ではない。というのが一般的な見解だが、それでもやはりタイトルが「さぶ」だけに、サブの存在が強く効いている。どう効いているかというと、さぶというそんざいがあるからこそ、栄二(主人公)の人間的なところが引き立つし、さぶ自身の存在も引き立つ。
 さぶの地味で不運な生き様。最近ならそこからいかに脱却して成功を納めるかだけが注目されるだろうが、決してさぶは成功したといえない。むしろ栄二ですら成功を収めたといえない。面白いのは、さぶの不幸な人生を基準に栄二の人生・考え方が右へ左へと動くところじゃないかな。
 始め、さぶを救う立場の栄二が、ある事件からさぶ以下の人生に転落。しかしそこでもさぶは決して栄二を捨てず、むしろそんな栄二のために生き、栄二のためにさぶも転落。しかしその苦労を栄二はすぐには知らない。自分が腐ることによって自分のみならず人の人生をも狂わせる。そのことに気づくのは、いろいろと自分自身を見直す機会があったから。
 立ち直った栄二の人生はすぐには上手くいかないが、それ以降もまださぶという存在が大きなものに。そしてまた、「おすえ」に、「おのぶ」という女性の存在。みんな栄二という人柄を早くから認め、ともに人生を生きていく。みんな栄二のために生き、そして栄二は栄二で気づかないが、栄二もまたみんなのために生きる。この精神、忘れてはならないが、自然に出来ることの方が何よりも大事なのかもしれない。